脳脊髄液減少症の専門医について
今回は、脳脊髄液減少症の専門医について、書いてみたいと思います。
様々な症状を引き起こしてきた原因が、もしかすると「脳脊髄液減少症」かもしれない…
そう思った方は、次にその病名で本当に合っているのかどうか、検査を希望する事と思います。
今診てもらっている病院に脳脊髄液減少症の専門医がいれば全く問題ないのですが、 脳脊髄液減少症を診られる専門医は、残念ながら全国的にもまだまだ少ないようです。
脳脊髄液減少症の検査は、一般的なMRI検査では分からない事が多いそうです。
そして、脳脊髄液減少症についてよく知っている専門医であっても、MRI検査から脳脊髄液減少症かどうかを見極めるのは非常に難しいそうです。
更に一番の問題は、脳脊髄液減少症を診てくれる病院が近所にあったとしても、症例数を多く扱った経験のある医師でないと脳脊髄液減少症である事を見抜くのが難しい場合も多いという事…
なおかつ経験豊かな医師であっても、必ずしもタイミングよく画像が鮮明に撮れるとは限らないので、正しい診断ができない場合もあるそうです。
(脳脊髄液の画像を鮮明に捉える事は、非常に難しいそうなんです。)
そのため、仮に専門医から「脳脊髄液減少症ではない」という診断を受けたとしても、患者本人が自身の症状や調べた事柄などから「まだ疑う余地がある」と疑問に思うような場合には、セカンドオピニオンを求める事も、この病気の場合は特に大切かもしれません。
と言っても、もちろん脳脊髄液減少症以外にも、様々な症状が出る病気は他にもたくさんあると思います。
ですので、常に最新の情報を集め、広い視野で客観的に判断する事も重要だと思います。
ところで、通常、頭をぶつけると頭部のMRIを撮ると思いますが…
実は頭部に衝撃を受けても、脳脊髄液の漏れが必ずしも頭部で起きるとは限らないそうです。
息子の場合は腰から漏れていたので、不思議に思って主治医に確認したところ、「例えるなら、歯磨き粉のチューブのように、ぶつけたところとは違うところから漏れる事もある」のだそうです。
頭部で受けた衝撃で一時的に圧が高くなり、別の場所から漏れたという事のようです。
ところで、息子が検査を受けようとしていた当時の事を、別のブログに書いていましたので少しご紹介します。
”一度は体位性頻脈症候群(POTS)と診断された息子ですが、よく似た症状の別の病気「脳脊髄液減少症」ではないかという可能性を捨てきれず、検査のできる病院に紹介状と検査データを持って行くことにしました。
どちらの病気だったとしても、治るまでには時間がかかる事が予想されます。
できるだけ情報をたくさん集めて調べた結果、納得して迷いなく治療を進める為には、どちらの病気なのか判別する事が必要だと感じました。
脳脊髄液減少症は、早期治療ほど効果が出やすいそうです。
小児、児童期症例(15歳以下)の治療有効率は90%に認められるという点からも、判別は急ぐべきだと思いました。”
誤解がないように説明しておくと、「治療有効率」というのは、完治率ではなく「多少なりとも改善が見られた」という割合です。
その為、治療が1度だけで済んだとは限らず、2度、3度と繰り返している可能性もあります。
1度の治療だけで済む方は、残念ながらあまり多くはないようで、通常は2度、3度と治療を繰り返すうちに少しずつ改善していく方が多いようです。
様々な症状が出る事により、病名に辿り着くのも難しい脳脊髄液減少症ですが、検査や治療をするにも専門医が込み合っている事も多いようです。
どんな病気もそうですが、早期発見、早期治療は、病気をこじらせない為にも大変重要です。
特に脳脊髄液減少症は、治療を始めても回復するまでに、かなりの時間を要する方も多いようです。
それは大変残念な事に、脳脊髄液減少症という病気ついて懐疑的な医師がいるという事。
しかも、かなりのわだかまりがある模様。
(交流のあるブロガーさんの中にも、懐疑的な医師の診察を受けたために、嫌な思いをしたり、病名に辿り着くのに余計な時間がかかってしまった方もいらっしゃるようです。)
長引く「むちうち」が実は脳脊髄液減少症だった…という方も中にはいらっしゃるので、そんなことから、過去に保険の絡みで揉めた経緯なんかもあるようです。
最後に…
専門医が近くにいないという方もいらっしゃるかもしれませんが、やはり早期発見、早期治療が大事だと思います。
(専門医が見つからずにお困りの方は、上記の脳脊髄液減少症患者・家族支援協会でも紹介をしてもらえるようです。)
長く患ってきた方ほど、残念ながら治療の成果が出にくいそうです。
そのため、脳脊髄液減少症かもしれないと思われた方は、できるだけ早く専門医を受診し、適切な検査や治療を受けてくださいね!
長く患ってきた症状が、一日も早く快方に向かわれる事を願っています。